渡辺謙「57歳の肖像」
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<第5回>何十年も働き続けた人に味がある
東京のとある街の小さなベーカリーで働く中年男、木崎秀次はたまたま訪れた中学校の文化祭でひとりの少女に目を奪われ、込み上げる気持ちのまま、こう告げる。 「奇麗だった。うん、一番だ」 驚く…
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<第4回>東北の現状を伝えるのは役者の責務
「冷酷な忘却の自覚」と渡辺謙は言った。東日本大震災から5年、度重なる災害と被災地の現状を聞いたときだ。 「ことしの春、熊本の皆さんが大地震に見舞われましたよね。震災被災という観点で、それまで東北…
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<第3回>しびれてナンボ 「ビッグデー」に挑む時の心持ち
絶対に失敗の許されないプレゼン。相手がどんなに大物でも、こちらが劣勢でも、避けては通れないここ一番の大勝負。サラリーマンにとって胃がキリキリするようなシチュエーションだ。ハリウッドではそれを「ビッグ…
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<第2回>いつも頭の中は更地 目標なんかたてる必要がない
数値目標をたて、それを実現するためのスケジュールを組んでいく。そして実行後、成果を確認して、再度調整していく――。渡辺謙はほとんどのサラリーマンが会社でやっているそんなスタイルで仕事をしていない。目…
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<第1回>「伊達正宗・病気」のイメージ崩すため全部やめた
映画「ラストサムライ」に「バットマン ビギンズ」「硫黄島からの手紙」と、米ハリウッドでのキャリアを積む渡辺謙だが、いつも順風満帆だったわけじゃない。それどころか何度も大病に侵され、再起はおろか生命を…