「疾風ロンド」東野圭吾著
■生物兵器K-55を追え
泰鵬大学医科学研究所の所長・東郷に脅迫メールが届く。3億円を要求してきた犯人のメールには、雪山に埋めた「K―55」の写真が添付されていた。K―55は元研究員の葛原が炭疽菌を加工して作りだした生物兵器だ。犯人は、その存在が発覚して解雇された葛原だと思われた。対応に頭を悩ます東郷に警察から葛原の身元確認の電話が入る。聞くと、葛原が交通事故死したという。古参研究員の栗林は、東郷に命じられK―55の行方を捜す。スノーボードに熱中する息子の秀人の協力で、写真の場所が里沢温泉スキー場と判明。栗林は秀人を伴いK―55を回収するためスキー場に向かうが……。
スキー場を舞台にしたノンストップミステリー。
(実業之日本社 648円)