「獅子の門 鬼神編」夢枕獏著
■格闘群像劇シリーズ完結編
武林館の館長・赤石文三が主催する総合格闘技のトーナメントが開催される。出場者の柔道家・鳴海俊男の控室に、鹿久間源のセコンドを務める久我重明が姿を現す。羽柴彦六に会いにきたのだ。彦六は、久我から試合後に話があると告げられる。急きょ、ワンデーで行われることになった大会は、準決勝へと進み、鹿久間は優勝候補の麻生を粉砕したブラジリアン柔術のマリオと戦うことに。しかし、リングに向かうマリオの前にトーナメントを勝ち進みながらドクターストップでリタイアした赤石の息子で空手家の元一が立ちはだかる。
執筆開始から30年、ついに雌雄を決する羽柴と久我の戦いを描くシリーズ完結編。
(光文社 940円)