前選考委員の鳥越俊太郎氏は「流行語大賞」をどう見たか
「他に適したものがなかったんだと思うが、使い方によっては可能性や広がりを感じさせる言葉。大賞に選ばれたのも分かる気がしますね」
年末の風物詩である「2016ユーキャン新語・流行語大賞」が1日発表され、年間大賞に広島の鈴木誠也外野手(22)の活躍を表した「神ってる」が選ばれた。冒頭の言葉は、例年同賞の選考委員を務めていたジャーナリストの鳥越俊太郎氏(76)が日刊ゲンダイの取材に答えたものだ。
鳥越氏は今年7月の都知事選立候補表明時に自ら選考委員を辞任しており、今年の選考には関わっていない。そこで改めて、例年、世相を鋭く突く言葉を“ジャッジ”してきた同氏に今年の流行語大賞をどう見るか聞いてみた。
「大賞受賞者は、基本的に表彰式に来られる人を選びます。そう考えると『ゲス不倫』は躍った言葉ではあったが難しい。その中で、文春の張り込み記者がマスク姿で登場したのはよく考えたなあと」
サッカー日本代表長友佑都(31)に代わり、恋人で女優の平愛梨(31)が感涙して喜んだ「アモーレ」は、「ヒデとロザンナのヒット曲『愛の奇跡』でも馴染みがあるように、決して特別な言葉ではないが、うれしい話題で世間を元気づけたことを考えたら受賞もうなずけます」。