やさしい日本のコースで苦戦 全英出場組に欠けているモノ
【ダンロップ・スリクソン 福島オープン】
そろいもそろって情けない話だ。
先週のメジャー、全英オープンに出場した選手たちのことだ。大会初日は7アンダーで首位に4選手が並び、3打差までに20選手がひしめく大混戦になった。
ところが小平智(26)は2アンダー37位、市原弘大(34)が1アンダー53位。宮里優作(36)がイーブンパー71位、塚田陽亮(31)が1オーバー91位とそろって出遅れた。
全英で11オーバー138位に終わった小平は大会前に、「先週のリベンジ」と意気込んでいたが、バーディー合戦に乗り遅れた。
「せっかくメジャーに出たのにだらしなさ過ぎる」と作家で評論家の早瀬利之氏がこう続ける。
「青木功にしろ、尾崎将司にしろ、中嶋常幸にしろ、メジャーで結果を残せなくても世界トップレベルの技を見て、盗んで帰ってきたものです。だから国内では断トツに強かった。それが今はただ出掛けていくだけで、何の勉強もしていない。せっかくの貴重な機会を生かし切れていない。ジャンボは『日本のコースは、リンクスとは比べものにならないくらいやさしい』と言っていた。つまり、メジャーを経験したら、日本のコースはやさしく感じる。だからもっとスコアを出さなくてはダメなんです」
世界で戦うということは、一回りもゴルフが成長する何かをつかんでくるということだ。ところが初日成績を見る限り、全英出場組は何の役にも立っていない。日本ツアーでメジャー出場権を手にしても、物見遊山気分だったのがよくわかる。