<2>レイズは投手力の低下を中継ぎ陣の「細かい継投」で補った
■マイナー5球団中4球団優勝
今シーズン、レイズ傘下のマイナーチーム5つのうち、リーグ優勝3チーム、地区優勝1チーム、唯一、優勝を逃した2Aモンゴメリー・ビスケッツも地区2位という、素晴らしい成績を残している。下が強いから、上も強いのだ。
ひとつ、レイズによるハイリターンなトレードの例を挙げてみよう。
2018年のトレード期限(当時のウエーバー公示を必要としない7月31日)に行ったアーチャー投手のパイレーツへのトレード。代わりにレイズに移籍してきたのはグラスノー投手、メドウズ外野手兼DH、後に発表されるもう一人、という1対3のトレードだった。いうまでもなくグラスノー投手は、後にケガで戦列を離れるまでエースとして大活躍。メドウズ選手も今では打線の中軸を打つ選手に成長した。
後に獲得したもう一人は当時弱冠19歳だったシェーン・バズ投手。先の東京五輪にも米国代表として出場し、日本戦での登板もあるバズ投手はその後、9月20日にメジャーデビュー、その試合で初勝利を挙げた。彼に対してチームがいかに大きな期待と自信を抱いているかは、デビューから3週間も経っていないポストシーズン、レッドソックスとのア・リーグ地区シリーズ第2戦の先発に起用した事実に表れている。