巨人岡本“大ブレーク”の陰に引退表明の日ハム矢野謙次あり

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 今季限りでの引退を表明した日本ハム矢野謙次(38)は、巨人の「掘り出し物」だった。国学院久我山高では甲子園に縁がなく、進学した国学院大での4年間も東都の2部に甘んじた。2002年のドラフトでは6位指名。決して大きな期待をされていたわけではなかったが、その勝負強い打撃で通算成績(16年間=打率.261、29本塁打、153打点)以上の印象をファンに残した。

「明るいキャラクターと気持ちを前面に押し出す泥くさいプレースタイルからは想像しにくいかもしれないが、実は確かな野球観、技術論を持っている。後輩選手からは特に頼りにされていた」

 とは、古巣の巨人関係者。高卒4年目にして大ブレークを果たした巨人の岡本和真(22)もそのひとりだという。

 2人は定期的に電話やラインで野球談議を交わす間柄。先の巨人関係者によれば、今季の岡本の“突然変異”の陰には矢野の存在がある、というから意外と言えば意外ではある。当の岡本に聞くと、こう言った。

「3年目(昨年)のオープン戦で、ずっと無安打が続いた時期があったんです。焦っていた時に、ふと矢野さんに連絡したら、自分はこうしてるとアドバイスしてくれて、それからヒットが出るようになったんです。(意見を交わすのは)バッティングの技術的なこと、メンタル的なこと、両方です。内容は矢野さんとボクの秘密なんで言えませんけど、ワンポイントアドバイスが具体的で分かりやすい。勇気が出るような言葉をくれたりして大好きな先輩です」

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