巨人は垂涎…竜新助っ人ロメロで証明された森SDの“慧眼”
改めて、「すごい眼力だ」と他球団編成担当をうならせている。
10日の巨人戦で、中日先発のエンニー・ロメロ(28)が6回2失点の好投。早くも2勝目を挙げたこの新外国人左腕をドミニカ共和国から連れてきたのが、昨季までの監督で今季からフロント入りしている森繁和シニアディレクター(SD=64)である。
「コーチ、監督時代から渉外担当を兼ねていた森さんはこれまでも、ネルソン、カブレラ、ジョーダン、ビシエドらを格安で獲得し、年俸以上の働きをさせた。もともとその眼力には定評がありましたが、今回のロメロはさらにすごい。昨オフ、監督を退任してすぐにドミニカに飛んだ森さんのそもそもの目的は、所属助っ人選手の視察だった。それが、ドミニカ滞在中に昨季勝ち頭のガルシア(阪神)と球団の残留交渉が決裂。急きょ、ドミニカのウインターリーグで投げていたロメロとの交渉をまとめて帰国したんですから、球団幹部もさすがに驚いた」(チーム関係者)
慧眼はもちろん、剛腕と言うにふさわしい交渉力があってこそ、というわけである。森SDは落合監督時代の2004年オフに初めてドミニカ共和国を訪れて以降、ユニホームを脱いでいた時期も「オレのライフワーク」と自腹で現地を訪問。パイプを切らすことなく人脈を築いてきたたまものだろう。