巨人育成1位の山下航汰はミート率100%で“丸2世”の逸材
「そもそも育成指名というのがおかしいくらいの選手です」
5日に支配下登録された昨年の巨人の育成ドラフト1位・山下航汰外野手(18)について、スポーツライターの安倍昌彦氏がこう言った。
健大高崎3年時、センバツで2試合連続満塁本塁打を放つなど、高校通算75本塁打の大砲は、二軍で53試合に出場し、打率.316、3本塁打、18打点をマーク。5月は月間打率.378の好成績で、ファームでは3番を任されている。
出色の成績だ。同期の「ドラ1トリオ」である中日・根尾(打率.171、1本、14点)、ロッテ・藤原(打率.228、3本、14点)、広島・小園(打率.193、5本、15点)を凌駕する(4日現在)。入団わずか半年での支配下登録も納得だが、そもそもこんな選手が育成指名だったのは驚きだ。
冒頭の安倍氏は、この山下を高校時代から高く評価していた。
「打撃技術に関しては、タイミングの取り方、バットの芯で捉える技術は根尾や藤原、小園には劣らないものを持っています。高校時代の練習や試合を見ても、フリー打撃ならほぼ100%、芯で捉えるといっていい。金属バットでもムチャ振りすることなく、内角にも自分のポイントを持っている。右翼ポール際の打球が真っすぐ伸びてファウルにならない。木製バットに変わっても結果を残せるのは、こうした技術の裏付けがあるから。同じ左の外野手でチームメートである丸佳浩の高校時代と比べても、打撃技術は互角、長打力は丸より上でしょう。今後、丸に負けず劣らずの『練習の虫』になれれば、巨人から『第2の丸』が誕生するかもしれません」