ヤクルト塩見泰隆が3打席連発弾!イノシシを追い掛け回した“型破り男”はまだ発展途上
仙台の夜空に花火を3発打ち上げた。
ヤクルトの塩見泰隆(28)が27日、3打席連続本塁打を放ち、5打数3安打5打点と躍動した。
初回、左翼にソロ弾を放つと、二回は右中間に3ランを叩き込んだ。さらに5-1の四回にも、まだ打ち足りないと言わんばかりに、今度はバックスクリーン左に一発。本人は「たまたまです。怖いくらい」と話したが、“型破り”は塩見の代名詞。帝京大時代、グラウンド裏の森でイノシシを追い掛け回した男は、まだまだ発展途上だ。
ヤクルトOBが言う。
「塩見は昨季、自身最多の140試合に出場。今季はまだレギュラーになって2年目ですからね。打撃面では追い込まれたらセンター中心の打撃を身に付け、昨季は打率.278、14本塁打、59打点。一方、外野守備では打球判断の甘さや、ポジショニングに課題がある。逆に言えば、まだまだ伸びる余地があるのです」
アマチュア時代は小学生から大学時代を通じて、チームのお騒がせ選手。当時、武相高で監督を務めた桑元現東農大コーチは、かつて日刊ゲンダイの取材に「選手としては素晴らしかったけど、チームに迷惑をかけちゃう子だった。気分が乗らないと全力疾走をしない、後ろにそらした打球を追いかけない。だから最初は野球よりも教育だな、と。このまま野放しにはできませんでしたから」と話していた。
そうした教育の甲斐もあってか、精神面も徐々に成長。塩見が所属した海老名リトルシニアの飯塚監督も「我慢して起用すれば、結果を出せる子」と評価していた。
今季は46試合に出場し、打率.269、8本塁打、23打点。リーグ連覇まで猪突猛進だ。