ロッテ小沼健太 独立リーグ2球団で育った189センチ大型右腕

公開日: 更新日:

小沼健太(ロッテ 投手・23歳)

■茨城アストロプラネッツ→2020年育成2位

 少々変わった経歴だ。

 東総工業高(千葉)からBCリーグの埼玉武蔵ヒートベアーズで2年を過ごし、茨城に移籍。迎えた2年目の秋、2020年育成ドラフト2位でロッテに入団した。

 昨季は二軍で34試合に救援として登板し、イースタン・リーグ断トツの18セーブを挙げて同タイトルを獲得。今季は一軍キャンプに抜擢され、開幕直前に支配下契約を勝ち取った。一軍初登板は3月30日のソフトバンク戦。これまで中継ぎで14試合に登板し、防御率2.50。チームの歯車にハマりつつある。

 小沼は入団会見で「野球人生を象徴する数字」を問われると、「4」を挙げ、「(4年間)独立リーグにいなければここにいないと思っている」と話していた。下積み時代を知る埼玉武蔵の角晃多監督はこう語る。

「試合後のバスでは持参した弁当を一生懸命に食べていたのが印象的です。太りにくい体質だったけど、2年間で10キロも増量、直球の平均球速も130キロ中盤から140キロ台になった。球速が増したのは、1年目に監督をしていた(元ロッテの)小林宏之さんの指導があってこそです。特に目をかけていましたから。小沼が移籍した理由? 19年にリーグ参入したBC茨城さんで、『自分がチームを引っ張るぞ』という自覚を持って取り組めば、精神的にもさらに成長できるだろうと。私から本人に打診しました。NPBに行ってくれて本当にうれしい」

 移籍した茨城で直球をさらに磨き、現在の最速は152キロをマークする。念願の大舞台でBCリーグの集大成を見せていく。

(成績は6月3日時点)

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