中日・福留孝介が引退決断 元コーチ仁村薫氏が明かす、亡き星野仙一氏と立浪和義監督との縁
8日、現役最年長の中日・福留孝介(45)が今季限りでの引退を表明した。1998年ドラフト逆指名で中日へ入団。メジャーや阪神でもプレー、プロ24年間で日米通算2450安打を放った。
その福留と計8年間(99~2002年、04~07年)、中日でコーチとして接した仁村薫氏(63=専修大投手・総合コーチ)は、「24年もの長い間、本当によくやったと思います」とねぎらい、懐かしそうに福留との出来事を振り返った。
「一番の思い出は、彼がプロ2年目の00年オフ。12月に2週間、米フロリダのマーリンズの施設で練習したことです」
当時の星野仙一監督の方針で、仁村氏は福留と同い年の荒木雅博(現中日コーチ)、1歳年下の森野将彦(同)ら若手8人を引き連れ渡米した。
「向こうでは福留らと同世代の若手が将来のメジャーを夢見て汗を流していた。私の巨人時代の同僚であるクロマティを紹介したり、フロリダを拠点に戦っていたゴルフの水巻善典プロに、ケン・グリフィーJrやタイガー・ウッズらが住む高級住宅街の自宅へ招待してもらったり。水巻プロは福留、荒木と3人で一緒にラウンドしながら、プロ選手としての心構えを教えてくれた。星野さんはこうした経験を通じて人間教育を実践していた。星野さんの教えが土台になっていることは確か。福留はその後、08年にメジャー挑戦するわけですから、あの時の体験が少しは生きているのかもしれません」(仁村氏)