巨人・菊地大稀は佐渡から飛び出した“ヤセの大食い” 大型右腕の肉体は驚きの食事量が作った
菊地大稀(巨人・投手・24歳)
新潟・佐渡の高校球児の週末はせわしい。
土日の練習試合は新潟本土で行われるケースが少なくない。土曜の未明、まだ空が暗い朝3時に自宅を出て、5時のフェリーに乗り、2時間半かけて本土に向かう。1泊して日曜の夕方に帰島。夏が近くなれば毎週のように船に乗る。金銭的な負担も決して小さくない。
そんな環境で育ったのが、巨人の2年目・菊地大稀だ。186センチ、89キロの大型右腕は、佐渡高、桐蔭横浜大を経て、2021年育成ドラフト6位で入団。佐渡島出身で初のプロ野球選手になった。翌22年に支配下登録されると、今季はリリーフとして一軍に定着。19試合に登板、2勝1敗、防御率3.10の好成績を挙げている。
「島でのんびり育ったからか、おとなしい性格の子です」と話すのは、父の正博さん(55)。
菊地は幼いころ、ぜんそく持ちだった。正博さんは体を強くしたいとの思いから、柔道を習わせた。
「小学時代は野球の練習を終えたその足で柔道場へ行くこともありました。得意技は背負い投げで、左右どちらの組手でも投げることができました。そのおかげか、体のバランス感覚が養われたと思います」(正博さん)