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安倍昌彦スポーツライター

1955年、宮城県生まれ。早大卒。アマ時代に捕手としてプレーした経験を生かし、ドラフト候補のボールを実際に受けて取材するスタイルを確立。通称「流しのブルペン捕手」。自身が責任編集を務める雑誌「野球人」を始め、著書、寄稿は多数。

明治大・村田賢一はミステリアスな「さじ加減」が持ち味 握りを変え、左足の着地を変える巧者

公開日: 更新日:

村田賢一(明治大/22歳)

 全力で腕を振れば150キロ前後のスピードボールも投げられるのに、決して「力」だけには頼らない。

「9イニングを27球で抑えるピッチングが理想なんです」

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 世に言われる「変化球」の類いはすべて手の内に入れている。

 しかも一球一球、わずかに握りを変えたり、踏み込む左足を着地するタイミングをずらしたり、無限のバリエーションをつけて投げ分ける。

 単にストライクをとるコントロールじゃない。捕手が構えたミットを動かさない精密さで、右打者にも左打者にも懐を突ける技術を持つ。

 マウンドで、いろいろなことを想定している。

 打者を打ち取るプランを立てながら、そのプラン通りに投げられる日は9イニングを100球かからずに勝ち星を持っていってしまう。

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