西武・渡辺監督代行の伝家の宝刀「人事権」はV字回復の特効薬 中日戦で就任後初勝利
西武の渡辺久信GM兼監督代行(58)が初勝利を挙げた。
29日の中日戦は、先発の隅田が8回無失点の好投。投手戦を制した。
松井稼頭央監督(48)が26日に成績不振で休養し、交流戦開幕の28日から渡辺代行体制に。試合前まで15勝31敗の借金16。首位ソフトバンクに16.5ゲームの大差をつけられる絶望的状況から、V字回復を果たせるのか。
西武で監督が休養するのは2014年6月の伊原監督以来。20勝33敗と低迷するチームを引き継いだ田辺監督代行は、それまで禁止されていた茶髪やヒゲを容認。夏場以降はドラ1新人の森友哉を抜擢するなど、その後は43勝44敗5分けと一定の成績を収めた。
過去、監督が休養して成績が好転した最たる例は、10年のヤクルト(高田監督13勝32敗1分→小川代行59勝36敗3分)と、20年のオリックス(西村監督16勝33敗4分→中嶋代行29勝35敗3分)だ。
「小川代行は畠山和洋、中嶋代行は杉本裕太郎と、前政権で塩漬けにされていた選手を抜擢。チーム浮上の起爆剤になった。今回の渡辺代行は就任直後の28日、不振で二軍落ちしていたコルデロを一軍に招集。同日の中日戦から7番・左翼でスタメン起用しているが、2試合連続無安打に終わっている。今の西武には畠山、杉本のような存在がいないだけに、苦しいところではある」(球団OB)