吉田輝星の弟擁し6年ぶり夏出場 金足農の「強さと覚悟」を旋風巻き起こした名将が明かす
甲子園で過去3度の旋風を巻き起こした金足農(秋田)が6年ぶりの夏出場を決めた。
昨21日の古豪・秋田商との県大会決勝。6-5で迎えた九回2死満塁、吉田輝星(現オリックス)の弟でエースの大輝(2年)が最後の打者をスライダーで空振り三振に打ち取り、マウンドで歓喜の輪をつくった。16安打を浴び、5点を失いながら、9回154球の完投勝利。2018年に吉田輝星を擁して準優勝して以来の大舞台に臨む。最速145キロをマークする大輝は、幼少期から兄の投球を教材にしながら、「兄に負けたくない」という反骨精神を胸に順調に成長を遂げている。
金足農の伝統芸である小技を駆使した「超スモールベースボール」は健在だ。準決勝の秋田工戦では3度のスクイズを決めるなど、8-0で快勝。この日もバント安打を絡めてスクイズを決めるなど、効果的に得点を重ねた。
熱闘を繰り広げた試合会場には、嶋崎久美元監督(76)の姿があった。1984年夏、「金農旋風」を巻き起こすなど通算34年間指揮をとり、春夏7度の甲子園に導いた名将は満面の笑みを浮かべて、こう言った。