楽天・石井一久SD「GM復帰」に聞こえてくる《防波堤にはなってくれない》の溜め息
チーム関係者も「驚いた」と言っている。
楽天の石井一久シニアディレクター(SD=51)が、来季からGMに復帰することが決まったというのだ。
石井SDは2018年9月に編成部門を統括するGMに就任。21年からは兼任監督を務め、専任監督として臨んだ23年を4位で終えてクライマックスシリーズ進出を逃すと、「優勝できなかったのは自分の責任」とユニフォームを脱いだ。
「そのままチームを離れるのかと思ったら、退任と同時にSDへの就任が発表された。名誉職との予想に反し、球団取締役の肩書きがつくと聞き、よっぽど三木谷オーナーの覚えがめでたいんだなと思ったものです。批判にさらされた今季限りでの今江敏晃監督(41)の解任も、石井SDが深く関わっているとチーム内ではもっぱらです」
と、地元マスコミ関係者がこう続ける。
「GMとしてはFAで岸孝之、浅村栄斗、鈴木大地、トレードで涌井秀章に加え、田中将大の復帰を実現するなど、補強面では成果を出してきたものの、GMとして実質的に稼働した19年からの4年間で結局チームは優勝できずに3位2回、4位2回。現場は、選手起用にまで口出しする三木谷オーナーの介入に対する防波堤の役割を期待しましたが、『単なるオーナーの伝書鳩』という声があったのは事実です。選手が不振に陥ると、それがクリーンアップであっても、〝外したらどうか〟と天の声が降ってくると、困惑する首脳陣に対し、『そういう球団だからしょうがない。分かっているでしょ』という態度だったそうですからね。石井GMの復帰に溜め息が聞こえてきます」