「写真で楽しむ究極のまちがい探し」マシュー・ローウィング編、ダニー・ボールドウィン制作、斎藤静代訳

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 ところが、これしきでひるんでいたら、とんでもない。ページが進むと、広大な会場を観客が埋め尽くす野外の音楽フェスティバルの風景や、精緻な装飾が施された大聖堂の内部、混沌の代名詞のようなトルコ・イスタンブールのグランバザール、鳥瞰図のように高みから見下ろした満員のスタジアムで行われているアメリカンフットボールの試合風景、そして極めつきは星々がきらめく広大な宇宙空間まで、38問が読者を挑発する。

 最後の2問は100カ所の間違いが隠されており、全部で2000カ所もの間違いを探さなくてはならないという、気が遠くなるようなクイズ本なのだ。

 途中で頭がこんがらがりそうだが、間違い探しと答え合わせは、全体を1050のマス目に分ける縦横の座標軸を用いる。お助けグッズとして写真の上に載せて使うための座標に沿ってグリッド線が入った透明シートも添付されているので、必要なのは根気だけ。

 最初は尻込みしてしまうが、新聞や雑誌の片隅で見かけた間違い探しについつい夢中になってしまうように、ひとつ間違いを見つけたら、もう止まらなくなってしまうことだろう。何もかも忘れて没頭すれば、終わった時にきっと頭がすっきりしているに違いない。(河出書房新社 1900円+税)

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