「『憲法改正』の真実」樋口陽一、小林節著
安保法制の違憲立法によって、日本は異常な法秩序に突入したと危惧する憲法学者による対談集。
戦後70年、「立憲・民主・平和」の3つの価値を同時に追求してきた日本人を支えてきたのが日本国憲法だが、その憲法を「みっともない憲法」と公言し、憲法破壊を行った現政権を痛烈に批判。立憲主義を破壊したその権力者が、憲法を改正しようとしている。しかし、自民党が2012年に公表した改正草案は憲法と呼べる代物ではないと指摘する。
与党国会議員の多くは「そもそも憲法とはなにか」との基本的認識が欠如しているという。彼らが行おうとしている憲法改正の隠された意図を解き明かしながら、政権が提案する改正が「改悪」であることを暴く。(集英社 760円+税)