「田中角栄 相手の心をつかむ『人たらし』金銭哲学」向谷匡史著
元宰相・田中角栄は、カネを「生き金」に変えて人の心をつかみ取る達人だった。その金銭哲学に学ぶ生き方テキスト。
誰に、どういうときに、いくら渡すか。カネの値打ちはこの3つで決まる。角栄は、入院中の政敵を見舞ったときに500万の札束入り袋を何も言わずにそっと置いて帰ったという。それも5回も続けて。感激した相手は退院後、田中批判をしなくなった。
相手が予想していた以上の金額を渡すこの「10倍の哲学」は、カネに「情」という付加価値をつけることによって何十倍、何百倍もの価値を生み出し、人の心をからめとってしまう。その他、相手のプライドを傷つけない金の渡し方など、ビジネスにも役立つ実践的心理術が満載。(双葉社 1000円+税)