「廃道探索 山さ行がねが」平沼義之著

公開日: 更新日:

 全国各地の廃道を歩く紀行リポート。

 まずは富山県と岐阜県の県境、両白山地の奥深くにかつてあった加須良集落と国道(現在は旧国道)を結ぶ林道。加須良は、隣村へ行くにも峠道を3里も歩かなければならず、冬は豪雪のため5カ月も外界と通じる交通手段がなかったという。そこで、集落の人々が区有林を売却して9年の歳月をかけて開通させたのが加須良林道だった。しかし、開通からわずか7年後、集落は無人化してしまう。そうした道の歴史を紹介しながら、垂直の崖を削り出して造った6キロの道のりを歩く。

 他にも、華厳の滝の観瀑台からいろは坂へと抜ける「華厳渓谷歩道」に存在する「鵲(かささぎ)橋」を目指す決死行など、忘れられた道8本を踏破。(実業之日本社 840円+税)


【連載】文庫あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    中日「ポスト立浪」に浮上する“第3の男” 侍J井端弘和監督、井上一樹二軍監督の名前が挙がるが…

  2. 2

    あるのか西武「デストラーデ監督」…黄金時代の最強助っ人が“復帰”、就任条件もクリア

  3. 3

    女優・沢田雅美さん「渡鬼」降板報道の真相で「本が一冊書けてしまうかな(笑)」

  4. 4

    元欅坂46原田葵アナ大胆起用に透ける…フジテレビ「女子アナ王国」復権への思惑

  5. 5

    泉ピン子「毒舌」の原点とは…えなりくんを「ガキ」呼ばわり、渡鬼ファンも仰天の内幕を暴露!

  1. 6

    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

  2. 7

    楽天・田中将大は今や球団の「厄介者」…大幅負け越し&パワハラ関与疑惑に年俸2億円超ダウン

  3. 8

    巨人「助っ人野手の獲得下手」汚名返上できた納得の理由…今年はなぜ2人とも“当たり”?

  4. 9

    なにわ男子・長尾謙杜と交際か…フジテレビ原田葵アナ“におわせ”インスタの波紋

  5. 10

    楽天・田中将大に囁かれていた「移籍説」…実力も素行も問題視されるレジェンドの哀れ