問われるSMAP報道 「事務所に加担」と津田大介氏も苦言
普段はネット社会の情報や政治に関する発言をする機会が多いジャーナリストの津田大介氏(42)が、28日の朝日新聞で珍しくSMAPの解散騒動を取り上げて話題になっている。
津田氏は芸能マスコミの報道姿勢を問題視した上で、「当初から事務所側に立った報道を繰り返した」と喝破。少し長くなるが一部引用すると、〈中でもスポーツ紙は露骨だった。事の発端を『女性マネジャーの“暴走”が原因』と断じ、(中略)グループの存続を『温情ある措置』と讃えたりもした。(中略)結果的に事務所の情報コントロールに加担した。理由は言うまでもない。事務所の機嫌を損ねれば、記事を作る上で貴重な情報源が失われ、自らの立場やビジネスが危うくなるからだ〉。
津田氏の記事を読んだ芸能評論家の肥留間正明氏が言う。
「私もまったく同感ですね。今回の問題を突き詰めれば、メリーさん(ジャニーズ事務所副社長)から“私の方針に従えないなら、SMAPを連れて出ていけ”と言われた女性マネジャーが、SMAPメンバーに“どうする?”と聞いただけの話。一般企業でもよくある話で、内々で解決していれば表沙汰になることもなかったはずです。そりゃ私も記者ですから情報源には近づきますが、今回のように対立構造になっている場合、少なくとも双方の言い分を聞いた上で自分の判断を加えるようにしている。いつまでもスポーツ紙がこんな報道を続けていたら、そのうち読者に見透かされ、かえって“ビジネスを危うく”してしまいます」
特に今回の場合、テレビはダンマリを決め込み、スポーツ紙の記事を紹介するだけだっただけに、スポーツ紙の報道姿勢が問われる結果になった。