社運を賭けたテレ東ドラマ「共演NG」視聴率失速の理由
「大前提としてテレ東の月曜22時枠は平均視聴率4~5%台と低めです。6%台をキープするのはかなり難しい。また、“業界のタブーに切り込む”という触れ込みですが、銀行や警察、飲食店やコンビニなどと違い、働く人が相対的に少ないマスコミや芸能界の舞台裏を描く作品は視聴者に共感を得にくい傾向があります。さらに言えば、共演NGの役者の顔と名前がスッと入ってこないのも残念です。中井さんと鈴木さんは誰もが知っていますが、『元アイドル』という設定の若月佑美さんと小野花梨さん、『キャラかぶり』という設定の細田善彦さんと小澤廉さんはこれからの役者さんです。元アイドルなら上白石萌音さんと浜辺美波さん、それが無理なら前田敦子さんと大島優子さんあたり。キャラかぶりなら、中村倫也さんと佐藤健さんといった旬な役者を出演させて誰もが納得できるように“共演NG”の実態を立体的に可視化させることができたら新しい視聴者層を開拓できたかもしれません。恐らく、それには予算が足りなかったのでしょうが、“社運を懸けた”という報道が事実なら、テレ東にはもうひと踏ん張りしてほしかったところですね」(ある演出家)
もっとも、「共演NG」のオンエアでテレ東がドラマに力を入れようとしていることが周知された。それだけでも大収穫だし、秋元康のドラマだけに、「あなたの番です」(日本テレビ系)のように、一気に数字が盛り返すこともあり得る。