池玲子 2度の逮捕で一時活動休止した元祖ポルノ女優

公開日: 更新日:

■1977年10月

 日本で初めて「ポルノ映画」という名称が使われたのは71年7月に封切られた東映の「温泉みすず芸者」。主演の池玲子は当時、まだ17歳だったが、その後も「女番長ブルース」「現代ポルノ伝・先天性淫婦」と次々とヒットを飛ばし、「服を着るヒマもないくらい」といわれたほどだった。東映のポルノ映画シリーズは一流の監督と俳優を起用して、それまでのピンク映画とは一線を画する作品で評価も高かった。池は71年には日本映画テレビ制作協会賞新人賞、72年にはゴールデンアロー賞新人賞を受賞するなど、一気にトップスターの仲間入り。主演映画は1本一億数千万円の興行収益を挙げるといわれ、75年までに27本の作品に出演する売れっ子女優となった。

 しかし、77年、思わぬ事件に巻き込まれる。この年、警視庁は覚醒剤の密造、販売の地下組織について内偵を進めていた。その結果、1都4県にまたがる広域捜査で4つのグループが浮かび上がり、容疑者が次々と逮捕されていった。

 逮捕者にはモデルなど芸能関係者も。その中のひとりが「池さんが覚醒剤をもらっていた」と供述したことで、5月30日に逮捕。取り調べの結果、証拠不十分で不起訴となったが、池は12日間の留置場生活を送ることになってしまった。釈放後、「私は絶対、暴力団の愛人なんかではないし、密売人なんかではありません」と語った。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    3Aでもボロボロ…藤浪晋太郎の活路を開くのは阪神復帰か? 日本ハム、オリックス移籍か

    3Aでもボロボロ…藤浪晋太郎の活路を開くのは阪神復帰か? 日本ハム、オリックス移籍か

  2. 2
    本来は「9月左翼構想」だが…大谷が打てば打つほど手術明けの外野守備は前倒しの気配

    本来は「9月左翼構想」だが…大谷が打てば打つほど手術明けの外野守備は前倒しの気配

  3. 3
    訪日客狙い“奥日光2泊3日400万円ツアー”のアテが外れた理由

    訪日客狙い“奥日光2泊3日400万円ツアー”のアテが外れた理由

  4. 4
    「いまだに、ああいうスタンスは何なのだろうと…」当時の山田GMが首をひねった図太い神経

    「いまだに、ああいうスタンスは何なのだろうと…」当時の山田GMが首をひねった図太い神経

  5. 5
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  1. 6
    真美子夫人も共同オーナーに? 大谷「25億円別荘購入」の次は女子プロバスケチーム買収か

    真美子夫人も共同オーナーに? 大谷「25億円別荘購入」の次は女子プロバスケチーム買収か

  2. 7
    大谷「DH独占」打ちまくり、週間MVPも…他の野手を休ませられないロバーツ監督のジレンマ

    大谷「DH独占」打ちまくり、週間MVPも…他の野手を休ませられないロバーツ監督のジレンマ

  3. 8
    3人兄妹の末っ子だから年上と遊ぶ機会が多く、彼らと遊ぶだけの体力もあった

    3人兄妹の末っ子だから年上と遊ぶ機会が多く、彼らと遊ぶだけの体力もあった

  4. 9
    東山紀之社長の鉄面皮「SMILE-UP.」の体質は旧態依然…進まぬ被害者補償に批判と失望

    東山紀之社長の鉄面皮「SMILE-UP.」の体質は旧態依然…進まぬ被害者補償に批判と失望

  5. 10
    当時日本ハムGMだった山田正雄氏が「この性格はプロでやる上でプラスになる」と確信した決定的瞬間

    当時日本ハムGMだった山田正雄氏が「この性格はプロでやる上でプラスになる」と確信した決定的瞬間