視聴率低下にファン投票減…球宴“形骸化”をファンとOB悲嘆
人気があったのは、すでに遠い昔の話。ファンの間で「オールスター離れ」が顕著なのは数字にも表れている。
70~80年代に30%超えだった視聴率は、最後に20%以上を記録した00年を境に年々低下。いまやかろうじて10%台を保っているというありさまで、昨季2試合は9.7%、10.5%だった。とてもじゃないが、ゴールデンタイムに耐えうる数字ではない。
ファン投票の減少も歯止めが利かない。それまで無制限だったネット投票が1日1回になったのは08年から。それでもその年は投票用紙と合わせて約260万票を集めていた。それが昨季は約160万票。いかにファンの関心が薄れているかがわかる。
パ・リーグファンの矢口高雄氏(漫画家)は「今はオール“スター”ではないでしょう」と、こう続ける。
「交流戦が出来てからというもの、セがパより弱いのは誰の目にもわかってしまった。特に今年はそれが目立っていたでしょう。だからパはともかく、セは『オール“スター”ではない』というイメージです。極論ですけど、セもDH制を採用しないことには、パに置き去りにされてしまうのではないか。パは西武の森、日本ハムの大谷、ソフトバンクの柳田や松田といった生きの良い選手がたくさんいますが、セにそういう選手は見当たりませんから」