クビか再契約か…オリ・バリントン好投はフロントの「難問」
さて、どうするか。
右足かかと痛で戦線離脱中だったオリックスのバリントン(34)が11日のロッテ戦で2カ月ぶりに先発。勝ち星こそつかなかったものの、6回5安打1失点の好投をみせた。
「しっかりボールを動かすことができた。真ん中付近のボールも少なかったので、いい形で投げられた」(バリントン)
昨オフ、1年1億5000万円の大型契約で広島から移籍。開幕前から中島、ブランコと共にチームのリーグ優勝に向けた牽引役として期待を背負ったが、4月末に2連勝して以降は、右肩の故障による抹消もあって現段階で3勝(3敗)止まり。ファンの期待を裏切り続けたのだから、普通なら「クビ」は確実だろう。
しかし、オリックスはその「決断」に踏み切れないでいる。
仮に今季限りで放出すれば、広島時代の4年間で通算40勝を挙げた右腕のこと、すぐに複数球団が獲得に名乗りを上げる。新チームと再契約し、大活躍でもされようものなら、オリックスのフロントは「見る目がない」と赤っ恥をかく。
一方、高い年俸を払って再契約しても、来季活躍する保証はない。今季と同じように数字を残せなければ、ファンから「金のムダ遣い」と非難される。
シーズン終盤でのバリントンの好投はフロントにとって「難問」となった。