老人難民 年金が足りない
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病院たらい回し「もう死なせてほしい」と懇願する高齢者
健康を保ちながら住み慣れた自宅で晩年を過ごし、ある日ポックリと逝く。それが、多くの高齢者が希望する最期ではないだろうか。 しかし、現実にはなかなかそうはいかない。厚労省の調査によると、健康寿…
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葬儀代20万円を隠したおばあちゃんは生活保護打ち切りに
いよいよ老後資金が底をついたら、生活保護に切り替えれば老後は安泰かというと、そう簡単な話ではない。受給するまでには、高齢者ならではの心理的ハードルが存在するからだ。 1つは、「お上の世話には…
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南京虫だらけ…生活保護の高齢者狙う無料低額宿泊所の罠
埼玉県戸田市で内装業を営んでいた森信治さん(75・仮名)の人生が狂い始めたのは、連帯保証人になっていた大工の死がきっかけだった。 取り立て屋が押しかける自宅にはいられず、戸田公園で手持ち無沙…
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70万円以上もかかる 孤独死の後始末「特殊清掃」の費用
2012年深夜、ある木造アパートの住人が変なモノが上から垂れてきたことに気づき、跳び起きた。 警察に通報すると、2階に住む65歳の男性が孤立死を遂げていたことが発覚する。上から垂れてきたモノ…
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「異臭」通報で発覚…兄の遺体処理にもお金がかかる
ある日突然、阿部三郎さん(62・仮名)のところに相模原警察署から電話がかかってきた。 「あなたのお兄さんらしき人が遺体で発見されたので、確認に来ていただけませんか」 「えっ……!」 …
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ひきこもり息子から逃れるために老人ホームへ
山本武雄さん(73・仮名)は、老人ホームに入所することに決めた。 特に介護を必要としているわけではなかったが、ひきこもりの息子・保雄さん(41・仮名)との生活から逃れるためだった。 …
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判断力が低下しても投資への意欲は衰えない高齢者たち
拙著「ルポ 難民化する老人たち」を読んだ知り合いの石川博さん(74・仮名)から、読後感想メールが届いた。 大手証券会社さえ高齢者を食い物にする実態にわが身を重ね、「そうだったのか!」と目から…
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「お金が戻ってこない」銀行や証券会社だって詐欺まがい?
斉藤航平さん(81歳・仮名)は、Bという地方銀行に口座を持っていた。B銀行は、斉藤さんの息子から「何かあるときには自分を通すように」と言われていたにもかかわらず、無断で斉藤さんをB銀行系証券会社に連…
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先行き不安を利用 あの手この手で進化する投資詐欺の手口
警察や銀行などでは、「振り込め詐欺にはご用心」と、盛んに注意を喚起している。「そんなのにはだまされないよ」と自信を持っている高齢者でも、案外引っかかりやすいのが投資詐欺だ。 年金以外に収入の…
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「お金がない」と言う理由で手術せず命を落とした同僚
3年前、芝宮忠美さん(74)は大腸がんの手術を受けた。 その後は週1回放射線照射、1年間抗がん剤の治療で、ほとんど大丈夫とのお墨付きをもらうまでになった。 がんの手術というと、数十万…
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年収700万円から…元外資系ホテルマンの年金たった7万円
芝宮忠美さん(74歳)は現役時代には外資系の一流ホテルに勤め、年収700万円の給料をもらっていた。 なのに、年金受給額がたった7万円だという。 思わぬ落とし穴は、アラブ首長国連邦、シ…
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忍び寄る「イベント型」「浪費型」破産
男女雇用機会均等法(1986年施行)とは無縁だった時代に働いてきた女性にとって、老後は厳しいケースが目立つ。 加藤小枝子さん(76歳・仮名)は、離婚を経験しながら8回勤め先を変え、厚生年金ま…
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香典が出せず葬儀に行けない国民年金生活者
超高齢社会、核家族化など社会変化の大きなうねりの中で、“悠々自適の老後”という青写真しか持っていなかった高齢者たちが、“まさかの老後”にあえぎ、難民化している。当連載では、拙著「ルポ 難民化する老人…