大吉原展を開催 東京藝術大学大学美術館の入場券を5組10人にプレゼント
美術作品を通じ、江戸時代の吉原を再考する企画展
吉原は約250年続いた幕府公認の遊廓。前借金の返済にしばられ自由意思でやめることのできない遊女たちの犠牲の上に成り立っていた遊郭は現在では許されない、二度とこの世に出現してはならない制度だ。
しかし、その一方で江戸時代の吉原は文芸やファッションなど流行発信の最先端の地でもあり、そこでは書や和歌俳諧、着物や諸道具の工芸、書籍の出版、舞踊、音曲、生け花、茶の湯などが盛んに行われた。また、桜を植えて楽しむ3月の仲之町の花見や遊女の供養に細工を凝らした盆燈籠を飾る7月の玉菊燈籠、吉原芸者が屋外で芸を披露する8月の俄など吉原をあげての年中行事は江戸庶民に親しまれ、地方から江戸見物に来た人々も吉原を訪れた。そして、そうした吉原の様子は多くの浮世絵師たちによって描かれ、蔦屋重三郎らの出版人、大田南畝ら文化人たちが吉原を舞台に活躍した。
東京藝術大学大学美術館では国内外から吉原に関する美術作品を一堂に集め、その1つ1つを丁寧に検証することで江戸時代の吉原の美術と文化を再考することを目的とした「大吉原展」を5月19日まで開催している。
本展は吉原の文化、しきたり、生活などをテーマにした浮世絵作品や映像を交えて分かりやすく解説する第1部、風俗画や美人画を中心に吉原250年の歴史をたどる第2部、浮世絵を中心に工芸品や模型も交えてテーマごとに作品を展示することで吉原の五丁町を演出する第3部の3部構成で、ワズワース・アテネウム美術館や大英博物館からの里帰り作品を含む菱川師宣、英一蝶、喜多川歌麿、葛飾北斎、歌川広重らの絵画や錦絵、修復後初公開となる高橋由一の油絵「花魁」などに工芸品を加えた約230点を展示している。
●会期 ~5月19日/開館時間 午前10時~午後5時(入館は閉館30分前まで)/休館日 月曜日(ただし4月29日、5月6日は開館)、5月7日
入場券を抽選で5組10人にプレゼント
希望者はハガキまたはWEBで。ハガキの場合は〒住所、氏名、年齢を明記のうえ、〒104─8007 日刊ゲンダイ「大吉原展」係まで。締め切りは4月23日(火)必着。当選者は賞品の発送をもって発表に代えます。
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