いまや立派な梨園の妻 三田寛子を育んだアイドル時代の試練
「80年代アイドルのイメージとはまるで違う。いまや押しも押されもせぬ成駒屋の看板女将、梨園の妻ですよ」
そうベテランの芸能記者が言うのは、8代目中村芝翫襲名の決まった中村橋之助(50)の妻で、タレントの三田寛子(49)。橋之助と同時に長男の中村国生(19)が4代目中村橋之助、次男中村宗生(17)が3代目中村福之助、三男中村宜生(14)が4代目中村歌之助と、3人息子の襲名も決まり、来秋、父子4人での襲名披露を行うことになったのは、三田の「内助の功」が大きいと評判なのだ。
「売れっ子女優だった1991年に橋之助と結婚した当初は『アイドル上がり』と言われたりして、相当苦労したそうです。毎朝、米1升研ぐことから始まる台所仕事はもちろん、ひいき筋への挨拶から受付、経理などの裏方、雑事まで、ほぼひとりでこなさなければならない。伝統に作法と覚えなければならないことが山とあるので、当然といえば当然ですが、彼女はおおらかに見えて腹が据わっているところがあって、どんなに大変でも、それを顔に出さず、やり遂げてきた。実は第1子を流産しているのですが、そうした憂き目に遭いながらも四半世紀、人望と信頼を築き上げていったのです」(冒頭の記者)