北乃きい「ZIP!」が大逆転…王者「めざまし」なぜ敗れた?
民放キー局の春の改編情報が出揃った。2年連続で年間世帯視聴率3冠王の日本テレビの全日帯(午前6時~深夜24時)の改編率は5.8%と低さが際立った。
「変える必要がない」という横綱相撲の日テレとは対照的なのが、民放4位の崖っぷちに立たされたフジテレビだ。全日帯の改編率は19.9%。改編期のたびにいじりまくっているが結果が出ない。日テレとの勢いの差を嫌でも感じさせるが、象徴的なのが長らく同時間帯視聴率首位に君臨した「めざましテレビ」の牙城を切り崩した「ZIP!」の快進撃だ。
2月の月間視聴率は初の単独トップ(9.3%)をマーク。30年以上続いた「ズームイン」の看板を下ろし、打倒めざましの狼煙を上げたのが11年4月。ある番組制作関係者は今回の逆転劇について、こう分析する。
■耐用年数を超えた「めざまし」の衰退
「めざまし自体の衰退がひとつの大きな要因。人気番組とはいえ、放送開始から20年以上が経ち耐用年数を超えてしまった。朝の時間帯は視聴習慣が変わりづらいといわれるが、視聴者と番組がそのままトシを取った感じです。一方でZIPは後発のハンディを逆手にとって、めざまし以上に若年層を意識した番組に徹し、堅調に視聴者を増やしていった。番組開始から5年、日テレの思惑がようやく結果となって表れ始めたということでしょう」