ファンであり批評家 木の実ナナを励ました“永六輔の手紙”
大ヒット映画「あぶない刑事」シリーズの港署署長・松村優子が当たり役だった木の実ナナさん(69)。ドラマ、舞台、音楽番組などで活躍中だが、デビューしたのは15歳。来年で芸能生活55周年を迎える。そんな木の実さんを10代のころから陰に日なたに応援してくれたのは作家でパーソナリティーの永六輔さん(83)だった。
■大先輩からの手紙が励みに
「あなたほど粋な女優はいない。登場したシーンがなんと鮮やかで粋だったことか……」
こんなお手紙を永(六輔)さんから頂いたのは、日劇恒例の「夏のおどり」に出演していた20歳になる少し前。それも、「すぐに読んで欲しいから」とマネジャーに直接、手渡ししてくれたんです。
そのころの私はデビュー5年目。司会をしていた音楽バラエティー「味の素ホイホイ・ミュージック・スクール」(日本テレビ系)が終了し、歌手とともにダンサーとして活動していたころです。でも、自分の目指す道がはっきりせず、いまひとつ波に乗れていませんでした。