若井みどりの吉本入りに一役 若井はんじ・けんじとの思い出

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 女性漫才コンビ「若井小づえ・みどり」でスタートして52年。最近は07年に加入した吉本新喜劇で活躍中の若井みどりさん(72)。ブレークまで20年かかった“遅咲き”だ。

  ◇  ◇  ◇

「アカンアカン、やめとき」

 ちょうど20歳の時やから1964年。東京五輪の年ですわ。道頓堀の旧角座。元相方の小づえちゃん(故人)と若井はんじ・けんじ、おふたりの楽屋へ弟子入りのお願いに行ったんです。

 そしたら、最初はけんもほろろでね。「女はちょっとエエようになったら結婚してまうから、育て甲斐がない」言わはるんです。確かに当時はそんな時代。女性漫才師は数えるほどしかおらんかったですしね。

 でも、メゲませんよ。何度も何度も通いました。しまいには「絶対結婚しませんから」言うてね。そしたら半年ほどして「(所属していた)事務所に相談せえ」。それでやっと“会社預かり”いう形で、晴れてはんじ・けんじの弟子にさせていただいたんです。

 師匠についたんは若手の中で一番カッコよかったから。当時30歳くらい、イケメンであか抜けてました。「頭の先までピーコピコ」ってギャグで、60年代後半から、はんじ師匠が亡くなられる76年まで大人気やった。

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