追悼秘話 藤村俊二さんが語った「美しく謝りたい」の意味

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「おヒョイさん」の愛称で親しまれたタレントの藤村俊二さんが1月25日に心不全のため亡くなっていた。82歳だった。軽妙な雰囲気に、チラリと見せるダンディズムとシャイな一面。その愛されるキャラクターだけでなく、飄々とやりたいことをやり抜く生きざまに、魅了された人は多かった。

 かつて、日刊ゲンダイの連載「死ぬまでにやりたい3つのこと」に登場。たばこをやめて葉巻にしてから、心にとまった言葉をシガーケースの中敷きの紙にペンで書くようになったというエピソードを披露、こう語っている。

〈(書いた言葉の中に)「美しく謝りたい」というのがあります。これが僕の人生最大のテーマ。「悪かったねぇ」じゃダメ。携帯電話で「どうもすいません」なんてもってのほか。どんな些細なことでも目を見て謝らないと。両親はもちろんカミさん、子供、友達にだって本気で謝れていない。だから、そこら中の人、皆に本気で美しく謝るんです。とはいえ、意識したらダメ。心掛けているうちに、何とはなしに実践できたらいい。3つというより、これがすべてですね〉

 芸能活動のかたわら、1996年には62歳で、東京・南青山に念願のワインバーをオープンさせた。そのバーで藤村さんを取材した芸能評論家の肥留間正明氏がこう振り返る。

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