松本人志では収束不能…吉本興業の救世主は“さんま新社長”

公開日: 更新日:

 雨上がり決死隊宮迫博之(49)とロンブー田村亮(47)の闇営業問題に端を発した一連の騒動は、吉本興業の岡本昭彦社長(52)が22日に記者会見を開いて釈明するもさらに大炎上。若手芸人を中心に会社批判が強まるなど、吉本全体を揺るがす事態に発展している。

 批判の急先鋒である極楽とんぼの加藤浩次(50)は、MCを務める「スッキリ」で“経営陣の刷新がなければ会社を辞める”と断言。23日に吉本の東京本部で大崎会長に直談判するに至った。しかしながら、翌24日の放送では「僕自身の意志は固いので引き続き話し合いを行う」と、当初の怒髪天の勢いはどこへやら。視聴者だけでなく、加藤に期待していた芸人たちも肩透かしを食らったはずだ。元毎日放送プロデューサーで同志社女子大教授の影山貴彦氏はこう言う。

「岡本社長が宮迫さんたちを恫喝した時と全く同じ個人交渉というのが疑問です。大崎会長は岡本社長のことを実力不足と思ったのか、交渉のテーブルから外してしまいましたが、ガバナンスの徹底を掲げるなら、なおさら社長、会長、弁護士を同席させるべき。『いったん持ち帰る』という大崎会長の言葉も“第2の静観”としか思えません。大崎会長との会談翌日の『スッキリ』冒頭で加藤さんは魂を抜かれたようにも見え、社長の恫喝以上の強大な圧力がかかったのではないかと勘繰られても否めない様子でした」

 大崎会長と岡本社長のツートップはダウンタウンの元マネジャーで、過去に「ガキの使いやあらへんで!」などに出演し、視聴者にも知られた有名人。ダウンタウンの大成功と軌を一にするように元マネジャーたちは会社で出世を遂げてきた。

 この構造に吉本全体の問題点が集約されていると影山氏はこう続ける。

「テレビにちょっと出演しただけでチヤホヤされ、テレビ上の関係がマネジメントにも影響し、会社を担う立場になった時におかしな構造にさせてしまった。思い入れの強すぎるダウンタウンには息のかかった社員を担当につける。それが企業という登山(昇進)の唯一の道になってしまった可能性もある。社長は会見で『社員に寄り添い』と連呼していましたが、ダウンタウンに関わりのない芸人、社員の声にこそ耳を傾けるべきです」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    松本人志「事実無根」から一転、提訴取り下げの背景…黒塗りされた“大物タレント”を守るため?

  2. 2

    島田洋七が松本人志復帰説を一蹴…「視聴者は笑えない」「“天才”と周囲が持ち上げすぎ」と苦言

  3. 3

    人気作の続編「民王R」「トラベルナース」が明暗を分けたワケ…テレ朝の“続編戦略”は1勝1敗

  4. 4

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  5. 5

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  1. 6

    松本人志が文春訴訟取り下げで失った「大切なもの」…焦点は復帰時期や謝罪会見ではない

  2. 7

    窪田正孝の人気を食っちゃった? NHK「宙わたる教室」金髪の小林虎之介が《心に刺さる》ファン増殖中

  3. 8

    井上真央ようやくかなった松本潤への“結婚お断り”宣言 これまで否定できなかった苦しい胸中

  4. 9

    菊川怜が選んだのはトロフィーワイフより母親…離婚で玉の輿7年半にピリオド、芸能界に返り咲き

  5. 10

    福山雅治は自宅に帰らず…吹石一恵と「6月離婚説」の真偽

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇