本多正識
著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

ハイヒールの巻「ネタでひとつだけ守ってほしいことが…」

公開日: 更新日:

 ダウンタウンの同期で、おそらく彼らと対等に話せる唯一の女性コンビ、ハイヒール。「M―1グランプリ」の時期が重なっていれば十分に優勝を狙えたコンビだと思います。

 20年以上も前ですが、そんな彼女たちのネタを4年ほど書かせてもらった時期がありました。それまで女性コンビのネタは「今いくよ・くるよ」さんしか書いたことがなく、一抹の不安を抱きながら、打ち合わせの楽屋を訪ねました。

私「どんな感じで考えたらええやろ?」

モモコ「おもろいやつ。なんでもええから任せるからおもろいやつ」

 といかにもモモコらしくど真ん中のストレートな注文。

私「みんなそう思て書くねんけどな……なかなかできひんねん」

リンゴ「ほんまに、テーマとか内容とかは先生に任せますけど、ひとつだけ守ってほしいことがあるんですよ」

私「なになに?」

リンゴ「ツッコミのセリフを全部変えて欲しいんです……ボケAのツッコミが『なんでやねん』やったら、ボケBのツッコミは、なんでやねん以外にして欲しいんです。ただしツッコミ候補が『なんでやねん』『あほちゃうか』『そんなわけないやろ』の3つあるとして、圧倒的に『なんでやねん』がはまるツッコミ、ボケBを際立たせる、ほかの言葉では置き換えられへん場合は『なんでやねん』でいいです」

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