不死身の男・千葉真一さんがコロナで亡くなってしまった…大ファンだった

山田邦子（Ｃ）日刊ゲンダイ

　千葉真一さんがお亡くなりになった。子供の頃千葉さんのドラマ「キイハンター」に憧れて、近所を走り回って、スパイ手帳に“隣のおじさんはコーラのホームサイズをラッパ飲みする”とか“お肉屋さんのおばちゃんはおじちゃんがいない時オマケしてくれる”とかメモして、当時（約50年前）は携帯電話ももちろんなかったがはやりのトランシーバーを買って、兄とどこまで離れても通じるかを試したり、電信柱に隠れてオモチャのピストルをかまえたりした。

　カッコいいアクション、男らしい眉毛、でも歌うと高い声だった。共演の野際陽子さんと結婚した時は、子供ながらに「やっぱり」と思った。お似合いでおふたりとも大好きだった。大人になり私はデビューして「やまだかつてないテレビ」などでも私が野際さん、関根勤さんが千葉さんのマネもした。が、おふたりはその後離婚して私は「クイズ！年の差なんて」に出演してくださった野際さんにスタジオの前室で“生野際陽子”に会えたうれしさに舞い上がり、直接「なぜ離婚したんですか」と聞いてしまい、周囲の出演者やスタッフが凍りつく中、野際さんはニコッと笑い「どうしてかしらね」と答えてくださり、MAXテンパった20代の私はなぜか涙があふれた。「あら、何？　やだやだ」。慌てた野際さんに私はただただ「すいません」を連発して謝った。