フリーアナ南美希子さん 古舘伊知郎さんら“テレ朝同期”との飲み会はお金では買えない「貴重な体験」

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南美希子さん(フリーアナウンサー/66歳)

 元テレビ朝日のアナウンサーでコメンテーターとして活躍する南美希子さん。バブルも経験した局アナ時代の飲み会、フリー転身後の付き合い酒など時代を先取りして歩いてきた南さんならではの豊富なエピソードを語ってくれた。

  ◇  ◇  ◇

 テレビ朝日の局アナだった頃、80年代はセクハラ、パワハラなんて言葉がない時代でしたから上司に朝まで連れ回されるのが当たり前でした。途中で「帰ります」なんて言ったら「俺の酒が飲めないのか」と言われるのがオチで、毎晩六本木から始まって、タクシーで新宿とかいろいろな場所に連れて行かれました。

 元々飲める体質なんですよ。父はアサヒビールに勤めていました。もちろんお酒が大好きで、飲んで帰らない夜はなかったほどです。母と弟は全然飲めないのに、私は父に似て最初からいくら飲んでも顔色ひとつ変わらなかった。だからお酒の付き合いはまったく気にならなかったですね。

 最初はビールから始めて、日本酒とか焼酎オンザロックとかウイスキーも。酔っぱらって帰りのタクシーの中で手を握られたりしても、頭がクリアだからきっちり押し返してました(笑)。メチャクチャ飲まされても、お酒で口説かれるっていうことは一度もなかったですね。だから、今の女の子の「お酒の間違いで……」なんていう話を聞くと情けない気がします。常に警戒心も持っていないとね。

 私の場合、量を超えちゃうと出しちゃうんですよ。とくに朝の番組をやっていたので、本番前に全部出して。そうやって酔いを残さない訓練をして、爽やかな気持ちで、笑顔で「おはようございます」って出演していました(笑)。

 39歳で結婚したのですが、夫だった人もお酒が好きでしたね。とくにワインに詳しくて、オーパス・ワンとかシャトー・ムートン・ロートシルトとか。家族で食事に行く時は必ずワインを開けてました。ただ、おいしいワインは大好きなんですけど、奥深い世界で私自身はまったく知識がありませんけど。

 ウイスキーもよく飲みました。ステアするという飲み方も教えてもらいました。氷を入れてよくかき回し、ウイスキーそのものが冷たくなり、香りも広がるので、すごくおいしい。

 夫だった人はヨットレースが好きでした。国際ヨットレースのルイ・ヴィトンカップが米サンディエゴで行われた時に観戦に出かけたこともあります。海風に吹かれながらルイ・ヴィトン傘下のヴーヴ・クリコで乾杯したのはすてきな思い出です。お酒のおいしさは飲む相手やロケーションによって印象深くなりますね。

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