中日で正遊撃も マー君世代“最後の新人”遠藤一星の潜在能力

公開日: 更新日:

「中大に恥をかかせるんじゃねえ!」

 中日ドラフト7位で入団した遠藤一星(25)は中央大学3年の時、当時の監督だった高橋善正氏(70=野球評論家)にベンチ裏に呼び出され、こうこっぴどく叱られたことがある。高橋氏が振り返る。

「秋のリーグ戦だったかな。試合の序盤で遠藤が外角の球を見逃し三振して、あからさまに審判に不満そうな態度を取ったんだ。ベンチに戻ってきてもそれが続いて、ふてくされて遊撃の守備位置になかなか就こうとしない。駒場学園高の時からプロに注目されて、鼻っ柱が強い選手だったけれど、この時ばかりはおきゅうを据えなきゃいけないと思ってね。怒鳴り上げて試合中にそのまま、寮へ強制送還させたんだ」

 試合を終えて寮に戻ると、遠藤が自ら高橋氏の元に頭を下げにきたという。

「申し訳ありませんでした。心を入れ替えてやりますので、よろしくお願いいたします」

 高橋氏が続ける。

「肩はいいし、足はある。素質は高いんだけど、入ってきた時から『オレは野球がうまい』って態度が透けて見えて、スローイングに手を抜いたりするところがあった。でも、社会人で4年やって、大学時代に課題だった打撃も向上した。少しずつ野球に取り組む気持ちが変わっていったんだろうね」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 2

    阪神・西勇輝いよいよ崖っぷち…ベテランの矜持すら見せられず大炎上に藤川監督は強権発動

  3. 3

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  4. 4

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  5. 5

    阪神・藤川監督が酔っぱらって口を衝いた打倒巨人「怪気炎」→掲載自粛要請で幻に

  1. 6

    巨人・小林誠司に“再婚相手”見つかった? 阿部監督が思い描く「田中将大復活」への青写真

  2. 7

    早実初等部が慶応幼稚舎に太刀打ちできない「伝統」以外の決定的な差

  3. 8

    「夢の超特急」計画の裏で住民困惑…愛知県春日井市で田んぼ・池・井戸が突然枯れた!

  4. 9

    フジテレビを救うのは経歴ピカピカの社外取締役ではなく“営業の猛者”と呼ばれる女性プロパーか?

  5. 10

    阪神からの戦力外通告「全内幕」…四方八方から《辞めた方が身のためや》と現役続行を反対された