J視察のハリル監督不満 「もう少しやる気、力強さを」の真意
「もう少し、やる気、力強さを見せてもらいたかった」
サッカー日本代表監督に就任したハリルホジッチ(62)が14日、JリーグのFC東京―横浜M戦を視察してこう言った。
選手で固有名詞が出たのは、再三、ファインセーブを見せたFC東京GKの権田(26)ひとり。「前半はまあまあだったけど、後半はリズムが出てきた。ゴールがなかったのは残念だ。守備面が見られたのは良かった」と感想を口にしたものの、同監督が不満だと看破した「やる気」や「力強さ」といえば、かねて日本代表に欠如しているといわれる技術や体力以前の問題だ。
新監督が初めてJリーグの試合を視察した。本来なら気を吐いてしかるべきFC東京FW武藤(22)、DF森重(27)、横浜MのFW斎藤(24)ら代表クラスの選手たちが、指揮官が思わず名前を口にしたくなるような結果を残せなかった。選手のやる気や力強さに疑問を感じるのは当然として、ハリルホジッチが顔をしかめたのはもっと根本的な部分ではないか。
過去にナショナルチームの監督を務め、W杯にも出場している人だ。技術や体力のなさはもちろん、日本代表に対してある程度の知識やイメージを持って来日したのは想像に難くない。だが、実際に日本人選手のプレーを目の当たりにして、これはもう、戦う以前の問題だと思っても不思議ではない。