札幌ドームの「ファウルボール訴訟」 メジャーではどうなる?
先日、5年前に札幌ドームで観戦中、ファウルボールが右目に当たって失明した30代の女性が安全対策が不十分だったとして日本ハムなどを相手取って損害賠償を求めていた民事訴訟の判決が札幌地裁であった。原告の訴えが認められ球団など被告3者に4190万円の支払いが命じられた。被告側はこれを不服とし控訴して徹底的に争う構えだ。こうしたケースは米国でも起きているのだろうか?
■ファウルボール
米国でも球場で観戦中のファンがファウルボールで失明、あるいは頭蓋骨陥没などの大ケガを負い球団と球場を相手取って損害賠償訴訟を起こすケースは毎年のように起きている。
しかし球団が訴えられたケースでは、すべて門前払い扱いで棄却されている。これは球団がチケットに、打撃練習や試合観戦中はファウルボールが飛んでくるので、注意するよう警告文を刷り込んで責任の回避をしており、それ以上に米国では「野球観戦ではファウルボールが飛んでくるのは当たり前でケガのリスクに関しては自己責任」というルールが根付いているからだ。