長男は早実の“怪物1年” 清宮克幸氏が語る「才能の伸ばし方」
能力を伸ばせないのは指導法にも問題がある。子供だからと相手に全ての指導を委ねたくないというのが持論。その子に合った指導が受けられる場所や環境を見極められるか――。これが親の重要な役目だと清宮監督は言う。実際、他のスイミングクラブへ移ると、幸太郎の泳ぎは見る見る上達していった。
ヤマハ発動機を日本一に導いた指導法は、我が子に対しても「考えて語らせる」という点で一致する。
「ラグビーの指導と子育てはあまり変わりません。『何でうまく打てたか分かるか?』と聞いて本人に考えさせます。例えば高めのボール球をうまく打った時、『肩が水平に回ったから上から叩けた』などと自分の言葉で答えられれば、ボクは納得します。『インコースがなぜ打てた?』と聞き、必ず説明させるのです。これはボクのクセ。仕事(ラグビーの指導)と同じです。抑え込まれた投手がいたとしたら、『次に同じ投手と当たったらどうする?』と。どうするって考えることが大事。正解か間違いかなんてどうでもいいんです」
親子の会話は、具体的に狙う球種にまで及ぶこともあったという。