まだまだ意気軒高の野村克也氏 「阪神監督を後悔」と“皮肉”
「(病気して)8キロ痩せたわ」
控室でこう話しながら好物の和菓子をペロリ。元気いっぱいの姿を見せたのが野球評論家の野村克也氏(79)だ。
29日、東京都内で行われた「野球の力」が主催する野球人就活ミーティングでトークショーに出演。昨年末に解離性大動脈瘤を患い「重病説」が流れたノムさんだが、この日は大学生を前に予定を大幅に上回る約1時間、ノンストップでしゃべり尽くした。
「女房は仕事が来ると何でもOKしちゃう。今日はここに来て後悔しています」
冒頭から“野村節”で学生たちの笑いを取ると、毒舌も健在。
「今の選手はとてもマジメ。夜遊びしない。これが直接関係あるか分からないが、『英雄は色を好む』という言葉がある。今はヒーローがいない」と、野球界に苦言を呈したかと思えば、「私は南海、ヤクルト、阪神、楽天の4球団で監督をやった。最下位のチームばっかりでしたが、阪神は絶対によくなりませんから」と、矛先は阪神へ。
「阪神の監督をやったのは大失敗。後悔している。犯人は新聞記者。『弱い原因は監督と球団だ』とスポーツ紙は記事をつくる。選手は敵に回せないから悪口は書けない。ファンは毎朝新聞を見ているから、負けるとヤジが凄い。ダッグアウトの横まで来て、『辞めちまえ!』と。関西の野球ファンはヤジがきついんです」
そして最後は「すいません。タメになる話ができなくて」と笑いで締めた。
トークショー終了後の控室ではサインを書きながら「今年で80歳? ゾッとするわ。線香上げに来い」と冗談めかして言っていたくらい。どうやら完全復活したようだ。