阪神も藤川狙いだった プロ野球は「メジャー帰り」になぜ垂涎
米大リーグのレンジャーズを退団した藤川球児投手(34)が1日、プロ野球独立リーグ、四国アイランドリーグplusの高知に入団すると自身のブログで発表した。獲得に動いていた古巣の阪神サイドには藤川が同日、断りの連絡を入れた。
阪神にとって藤川は功労者。日本に戻ってくるなら、積極的に手を挙げざるを得ない事情もわからなくはないが、それにしても解せないのは、日本のプロ野球は峠を越えた「元日本人メジャーリーガー」をありがたがることだ。
昨オフ、広島入りした元ヤンキースの黒田博樹(40=4億円)はともかく、ソフトバンクはメジャーで先発オファーがなかった松坂大輔(34)を3年12億円、オリックスは2年間で一度もメジャーに上がれなかった中島裕之(32)を3年最大12億円でそれぞれ獲得。しかし松坂は故障で一度も一軍で投げていないし、中島は走塁中に右太もも裏を痛めたかと思えば、先日は昼食中にぎっくり腰になって二軍落ち。関係者の失笑を買ったばかりだ。
阪神の元守護神で通算220セーブを挙げた藤川は13年、カブスに入団。しかし同年、右ヒジを故障して「トミー・ジョン手術」、約1年間のリハビリを強いられた。今季はレンジャーズに移籍したが、球速は手術前に戻らず、わずか2試合の登板で解雇された(0勝0敗、防御率16.20)。ウエーバー公示にかけられても獲得の意思表示をする球団はなく、「メジャー失格」の烙印を押されたわけだ。