優勝メンバーは阪神にそっぽ 金本氏は“貧乏クジ”を引くのか
退任の決まった和田監督(53)が指揮を執ったこの4年間、阪神には03年と05年の優勝メンバーをスタッフに迎えようという動きがあった。
金本知憲(47)、矢野燿大(46)、赤星憲広(39)……。優勝の味を知るフレッシュな人材をコーチに据え、指導者として学ばせ、来るべきときに備える。オフになるたびにそんなプランが浮上、実際に声を掛けたものの、その多くはクビをタテに振らなかったという。
「いまのフロントの体制では勝てないことが分かっているからですよ。だれも貧乏クジは引きたくないのでしょう」と、阪神OBがこう続ける。
「生え抜きが育たないのはスカウティングと育成が問題なのにメスを入れようともしない。有能なコーチを呼んでも、彼らを生かせる環境ではないのです。仕事ができるできないより、幹部に忠実だったり、内部で波風を立てないことが重要視される。それで結果が出なくて責任を問われるのは現場のユニホーム組です。そうやってトカゲの尻尾切りを繰り返している。補強に大金をつぎ込んでなんとか体裁を保っていますが、フロントの中枢を変えない限り強くならないことを優勝メンバーは分かっているのです」