退任のエディーHCが痛烈警鐘 日本ラグビー「育成の問題点」
世界のラグビー界から指導力を評価される指揮官が痛烈な一言を残して日本を去る。
ラグビーW杯(イングランド)日本代表のエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC)は13日に帰国した際、19年の日本大会に向けた日本ラグビー強化のための持論を展開。「しっかりしたプランがなければ強い代表はできない。やり遂げる力も必要だ。でも、これらを遂行するのは難しいだろう。(日本には)変化を嫌う人もいるからだ」と、現状から脱却しようとしない日本ラグビー界に警鐘を鳴らした。
ジョーンズHCは12年4月に就任してから代表合宿で1日3部制の練習を取り入れるなど「ハードワーク」を選手に課した。世界に通用するフィジカルはもちろん、FWにはスクラム、ラインアウト、BKには走力を身に付けさせた。練習中に故障して離脱した選手には「満足に準備もせずにケガをするような選手は国際レベルでは通用しない」と容赦なく代表から外すなど、意識改革も徹底した。
■SH田中は「語学留学可能なシステムを」
ジョーンズHCが何より危惧しているのは、代表メンバーをここまで徹底して鍛えなければならない日本ラグビー界の育成システム。「良い選手がいても、文化がプレーするということに直結していない。高校から大学、トップリーグまでそう。規律を守らせ、従順にするためだけに指導されている」と指摘。ラグビーに必要なスキルを身に付ける選手育成の必要性を訴えた。