仙台育英・世那は「剛速球投手」 “流しのブルペン捕手”が絶賛
キャッチャーミット片手に全国を渡り歩いて、アマの有望投手のボールを自ら捕るという、唯一無二の取材を続ける安倍昌彦氏。22日に行われるドラフト会議を前に、注目投手との「格闘記」を語った。
22日に行われるドラフトの「高校生模様」ははっきりとしていて、この夏の甲子園のスターたちが、指名上位を占めるのは間違いない。
お願いしたいと考えていた高橋純平(県岐阜商)、小笠原慎之介(東海大相模)のピッチング捕球が夏以降の体調不十分のためにかなわなかったことが残念でならないが、去る15日に実際に球を受けて驚いたのが、今夏の甲子園準優勝投手・佐藤世那(仙台育英)だ。
ヒジの故障が心配された甲子園では、予選とは打って変わってフル回転で準優勝に貢献した。その後行われた国際大会「U―18」でも投げまくり、投手陣の主戦格としてチームを支えた。
世那のフォークか、フォークの世那か。
■跳ね上がる直球で親指がねじ曲がった
彼の代名詞になっているのは「フォークボール」。甲子園、「U-18」で内外角に投げ分けて、フォークをこれほど自在に操れる高校生投手は、およそ30年の取材歴でも初めての存在だ。