若手育成重視からFA補強視野…金本阪神に早くも“ブレ”懸念
「生え抜きの若手選手育成」をチームづくりのテーマに掲げる金本知憲新監督(47)。秋季キャンプでは横田(20)、江越(22)、中谷(22)、陽川(24)らを熱心に指導。さらに高卒1年目の植田(19)を一軍キャンプに呼び寄せ、スイッチヒッターに育てる意向だという。
阪神は2012年オフにメジャーをクビになった西岡剛(31)と福留孝介(38)を獲得。翌13年オフにはゴメス(31)と呉昇桓を補強した。昨オフも金子千尋(32)、中島裕之(33)の獲得に手を挙げている。せっかくポジションが空いてもすぐに補強で穴埋めされるため、若手の出場機会が限られ、生え抜きが育たない要因といわれてきた。
その結果、選手は高齢化し、いびつなチーム構成になり、それを補うためにまた補強を繰り返す。これではいつまでたっても生え抜きなど育つわけがない。その点を懸念する金本監督は「できれば補強なしで今の選手で勝っていくのが理想」と育成方針を打ち出したのだが、今年5月に引き続き、元阪神の藤川球児(35)に再アタック。中日中継ぎの高橋聡文(32)がFA宣言すると、早速、獲得に動き出す構えを見せている。
このオフは、球団社長と監督、つまりフロントと現場のトップが交代したのだから、外国人補強もFAもトレードも一切せずに現有戦力で戦ってみたらどうか。ファンもそれを望んでいるはずだ。