通算打率3割超も 虎退団マートンは“素行不良”で行き場なし
「ある程度は打つかもしれないけど、素行が悪すぎるって評判だからね」
渋い顔でこう言うのは、某パ球団の編成幹部。11日に退団が決まった阪神のマートンのことだ。
「先日、阪神から16年は契約しないと正式に連絡がありました」
自身のホームページで報告した助っ人は、6年間で通算打率.310をマーク。10年に当時のプロ野球新記録である年間214安打を放ち、首位打者1回、最多安打3回を獲得した。
「今季年俸は公称で4億5000万円となっていたが、阪神は出来高を合わせて6億ともいわれる巨額年俸を払っていたらしい。今季、球団内ではいったん自由契約にしてから安い年俸で再契約する案も検討されたようだが、金本監督が就任し、左翼は中堅、若手に競争させる方針を掲げた。正解ですよ」(阪神OB)
今後は未定だが、国内他球団が獲得する可能性は低いとみられる。前出の編成幹部が言う。
「打てなくなると途端に精神が乱れる。コーチと大ゲンカをしたり、帽子やバットを投げつけたり、審判に暴言を吐いたり、チームの和を乱す再三の行為は、他の11球団もよく知っている。左翼守備も緩慢で、左前の単打が二塁打になるケースが何度あったか。ラフプレーも多いよね。2年前のヤクルト戦で、本塁突入の際に捕手の田中雅に猛烈なタックルを食らわせ、鎖骨骨折の重傷を負わせた。普段の走塁でも、スパイクを立ててベースに滑り込むことが何度もあった。そういう選手はたとえ打率3割を打ったとしても、チーム全体で考えればマイナスの方が大きいよ」
34歳のマートンを獲得する球団は米球界にもないだろうが、阪神での6年間で16億円超の年俸を稼いだ。このまま引退してもうらやましい限りだ。