ライバルも大慌て 野村敏京の米ツアー初Vに思わぬ“副作用”
米女子ツアーで日本人7人目の優勝(国内開催を除く)を飾った野村敏京(23)が世界ランクを67位から48位に上げ、日本勢4人を抜いて同40位の宮里美香(26)、同41位の大山志保(38)に次ぐ、3番手に浮上。リオ五輪の本命候補に躍り出た(世界ランク上位2人が出場権を得られる)。
野村は今回の優勝で今季の米ツアーすべての試合に出場できることになった。米ツアーの世界ランクの換算ポイントは日本ツアーに比べて3倍近いといわれるだけに、今後の成績次第では一気に2人を抜き去る可能性が高くなったのだ。
父親が日本人で母親が韓国人の野村は5歳まで横浜で過ごし、その後、両親が離婚。母親と韓国に渡り、2010年に「父が日本人だから」という理由で日本国籍を取得。翌11年、日本ツアー初出場初優勝を遂げた際には、「五輪に絶対出たい。金メダルを絶対取りたい」と述べている。
思わぬ伏兵の出現に大慌てなのが宮里と大山だろう。宮里は昨夏から毎週、どの試合でどの順位に入れば世界ランク何位に上がるかをライバル選手の成績と合わせて計算してきた。一方の大山は今年1月、五輪出場に向け、5年ぶりにドライバーを変更。ともに入念な準備を重ねてきただけに、作戦の見直しを含めて新たな対策を迫られる。