復帰初戦で勝利に貢献 梶谷が最下位DeNAに活気を注入
「積極的にプレーすることで梶谷の速さを見せることができたと思う」
5日、ヤクルト戦に勝利したDeNAのラミレス監督が絶賛したのは、4日に左脇腹痛から戦列復帰した梶谷隆幸(27)だった。
初回、野選で出塁すると、ロペスの安打で二塁に進み、続く宮崎の打席の2球目に三盗に成功。さらに7球目、ヤクルト先発の石川が一塁に緩い牽制を入れた隙を逃さず、本塁へ猛進した。クロスプレーで一度はアウトと宣告されたが、ビデオ判定の結果、セーフとなり、本盗を決めてみせたのだ。
復帰初戦となった前日の試合では、先制打を放つなど2安打1打点で勝利に貢献。最下位に沈んで元気がなかったDeNAが、この男の復帰で一気に活気が出てきた。
ラミレス監督にとって梶谷は、主砲の筒香と並ぶ打線のキーマン。就任直後、昨季のチーム盗塁数がリーグ5位の57だったことに触れ、「80~100盗塁はしたい」と走塁改革を掲げたのも、梶谷あってのことだった。14年に盗塁王(39個)を獲得した梶谷が走塁でチームを牽引する役割を担うはずが、キャンプの守備練習でフェンスに激突。本人が「肋骨損傷、骨挫傷、筋肉損傷の『トリプルスリー』だった」と明かしたほどの重症で開幕から不在が続き、改革はなかなか進まなかった。
梶谷が復帰したことで他の若手にも波及効果が生まれたのか、関根が石川からボークを誘発するなど、好走塁を見せた。最下位に低迷するDeNAが息を吹き返すか。